歩いて旅をする 50th

登山者:S.K

思い出の山が思いつかないので…とにかく、初めて長く歩いたのは10年前のニュージーランドでした。登山というほどではありませんが、鳥の宝庫と呼ばれる小さな島をトレッキングしました。

小難しい生態や環境の説明を英語で聞き取れないので、独りでグルグルとマップに従って10時間。野鳥図鑑を1冊買って写真と見比べながら一人で感動していました。現在その島は保護のため完全に立入禁止になったので、とても貴重な日だったと思います。

その後は、いろんな野鳥を見たいがために現地でアイテムを買い揃え(山なんて全く興味なかった)、ニュージーランドのトレッキングルートを片っ端から歩く旅が始まりました。

鳥がきっかけでしたが、そこで学んだこと、出会った人、目にした絶景は何とも代えがたい価値のあるものです。そのトレッキング三昧の旅が後の人生を大きく変え、写真を始めたのもその旅がきっかけです。

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ところで、ニュージーランドでは「ハイキング」や「トレッキング」という言葉をほとんど使わず、「トランピング」と呼び、「歩いて旅をする」と表現します。持ち物も服装も登山と同じですが、その対象は山に限りません。海、川、湖、岩、砂漠、火山、氷河のほか歴史的古道や農園内など到るところにトランピングルートがあり、レベルも日程も様々ですが、ゴールを目指すよりその過程を楽しむ、探索・発見することを目的とする私の大好きな言葉です。

日本での「登山」は、山の厳しさとルールばかりに重点が置かれている気がします。さらに急いで食べて、急いで休憩して、急いで写真を撮って、急いで寝て起きて、急いで朝日・夕日を見に行って、急いで温泉に浸かり、急いで帰る。一生懸命その記録を取る。のんびり自然に酔って、発見を楽しみ、自分の頭を使って探求する暇なんてありません。見るもの・食べるもの・買うものを決めて旅行しているツアーと同じ。

自然でも都市でも同じ景色は二度とないと思って過ごしていますが、私はそんなに忙しく動いたら忘れてしまう。。せっかちに動かずのんびりと予定を組んでみてはいかがでしょうか。遠出する時間がないなら志賀高原でもいいと思います。本人の記憶も話を聞いた人も印象が変わるのではないでしょうか。

これからも暮らすように旅していきたいと思います。

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