2020.08.08-09
登山者:M.K, F.Y, M.K, T.S, T.S
今回私にとって初めてとなる沢登りに連れて行ってもらいました。
生憎の曇り空の下、早朝に中野市を出発し目的地の土樽登山口へ7:30頃予定通り到着。
それぞれ身支度を整えいざ入渓!
標高約700m地点より茂倉沢を遡上し、藪漕ぎの後登山道へ、茂倉岳山頂を経て一ノ倉避難小屋にて一泊の予定である。
私は初めてということもあり、先輩方の様子を見ながら勝手を知ってゆく。
なるほど、水の流れや岩、石の様子を判断して足の置き場を選んで歩き、次々に現れる滝を登るルートを考えて進んで行く。面白い!気持ちいい!そしてスリリングだ!
途中沢登り定番の昼食ということで、湯を沸かしてそうめんを湯がき、沢の冷たい水で絞めて頂いた。これがまた美味い!大満足の昼食となった。
冬、雪深い山の南斜面は雪崩の巣となることが多い。登っている茂倉沢も南斜面を流れる沢である。繰り返し起こる雪崩と、水流により崩壊と侵食が繰り返されたのであろう地形は、麓はなだらかで進むにつれ斜度がきつくなってゆく。
行程の前半は歩きやすく大きな滝も無くのんびりと歩くことができたが、中盤以降次々と現れる落差のある滝にペースが上がらない。途中お助けロープを出したり、高巻きをしたりと沢登りの醍醐味⁉を堪能しながらの遡上となった。
いよいよである!そう私は知っていた!ネットで茂倉沢を調べると【藪漕ぎ】と言うワードを目にする。源流点まで上り詰めた後は熊笹の密生した藪漕ぎが待っている。
私がこの藪漕ぎのために用意したものは簡易チェーンアイゼンと補給(行動)食である。
ここからは私がパーティーを引く! 足元は簡易アイゼンがしっかり働き、急斜面の笹の上でもずり落ちることはない。とにかく目の前の笹を平泳ぎのようにかき分け、かき分けた笹を握って体を上に押し上げる動作を延々2時間、エネルギーを切らさぬよう補給食を摂りながら上り詰めていく。体中の筋肉が悲鳴を上げるように痛み出したが何とか明るいうちに登山道に出る事ができた。
当初の予定では2日目に谷川岳山頂を目指す予定であったが、各々の体力的に無理との判断から一ノ倉避難小屋一泊の予定を、より下山口に近い茂倉岳避難小屋へと予定を変更し無事1日目を終えることができた。
2日目
とにかく体中の筋肉が痛む。普段ロードバイクで200㎞走や2500m越えのクライムをしても平気なほどには鍛えていたのだが不甲斐ない。
朝、昨日登ってきた山肌を遠くに見ると、笹緑一面の斜面に我々が切り開いて上り詰めた道がはっきりと見える。「あそこをよくもまぁ登ってきたものだ。」
2日目の予定は下山のみなのでゆっくりと朝を過ごし、きれいに晴れ渡った山々を眺めながらの稜線を歩く下山となった。と、思ったのもつかの間、高度を下げ樹林帯に入るとみるみる急な下り道!稜線は沢の真逆の地形かよ! 嗚呼体が痛い…。
私の初めての沢登り山行は「とにかく疲れた、体が痛い」という大きなしおりを挟んだ一生忘れないだろう思い出となってしまいましたが、得るものも多くあり、実際は楽しい山行となりました。予想されていた藪漕ぎにも大変だったとはいえしっかりと対応できたこと、先輩方の登り方を間近で見れたこと、未熟ではあるが実践てきたことはいい経験になりました。来年機会があれば藪漕ぎの【少ない】沢にまた行ってみたいです!