北アルプス1ヶ月縦走

日付:2017.7.18-8.18
登山者:SK
天候:ほぼ晴れ、数日雨
ルート:立山室堂・五色ヶ原・薬師岳・太郎平・薬師沢・雲ノ平・高天原温泉・黒部五郎・三俣・鷲羽・水晶・赤牛・野口五郎・烏帽子 などを様々なルートから周回


林野庁で毎年夏に募集する自然保護・環境保全パトロールと、植物図鑑の撮影業で1ヶ月に渡って北アルプスを縦走しました。

7月初旬の豪雨が明けてから記録的な猛暑日が続いていましたが、山も同じ状況でした。例年より雪解けも早く、高山植物は2週間以上早い見頃を迎えていました。池塘は乾上がり、池も水たまり状態。世間で台風が騒がれていた時も山には影響はなく、まとまった雨が降ったのはお盆前。天水で運営する山小屋にとっては大変な年であったと思います。

学んだこと、感じたことをここに書きまとめる事は出来ませんが、印象的な事の1つが高山病者が多かったことです。たまたま見かけたのが5名、そのうち3名は肺水腫でした。「何かいつもと違う」という判断を自分がどの段階で出来るだろうか、同行者に気軽に言えるだろうか・・・と考えさせられました。

私たちが初めて雨で停滞したのは8月10日、休まず歩き続けて22日目でした。何かホッとしたような雰囲気で2人とも高級な珈琲、パン、ケーキを買って読書するという1日を過ごしました。この日ほど大きな休養はなかったと思います。寝る・食べるでは解消できない「疲れ」と、それを判断できない精神的なピークを迎えていました。(食事や小屋事情はもちろん、私物の盗難や破損もあって「山だからしょうがない」と言い聞かせる余裕が擦り減っていた)
幸い病気もケガもなく下山し、2人で夜中まで洋食を頬張っていたのは言うまでもありません。数週間に渡って自分がリラックス出来ることを奪われる我慢の蓄積は外国よりつらい。。。

槍・穂高、表銀座、立山周辺といった混雑するエリアとは違い、のんびり小屋泊しながら山旅を楽しむ年配のご夫婦が多く、三俣や雲ノ平で連泊して日帰り登山をして周るのがステータスのようです。1番贅沢な旅ですね!
また、4年周期でしか花芽を付けないコバイケイソウが、さらに十数年に一度の大群生という当たり年で、どこへ行っても一面に咲き誇っていました。

3週間の晴天続き、楽しい相方との山行は本当に貴重な時間でした。この先、こんな条件に恵まれる縦走はないと思います。
7月1週目に表銀座を縦走した時は、この一帯の山々のことを知らずに眺めていたので、再度大天井岳に行って、歩いた稜線を一望したいです。

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